【2018年5月14日 月曜日 ドル円相場】
週末は北朝鮮が23日から25日にかけて核実験場の廃棄を行うとの報道や、トランプ大統領が米国への輸入車に20%の関税を課すことを提案したといった報道が出ていたが、週を開けたマーケットはこれらの報道に反応することなく、前週と変わらぬ値からスタートしていた。ドル円は、9時台に109.209円まで値を下げた後は、日本株が上昇していたこともあってか値を上げる展開へ変わり、クロス円通貨の上昇にもつられ上昇していき、ドル売りがあってもドル円は値を下げずに、18時過ぎには109.595円まで値を上げていった。NY市場時間に入ると、ドル円は再び上昇が強まって、23時過ぎには当日の高値を更新して、0時過ぎには109.637円まで上昇していた。その後のドル円は、109.4円近くまで調整して値を下げたが、すぐに反転すると3時過ぎにはドル買いが強まって、再び高値を更新して109.669円まで値を上げていった。当日は、イスラエルの米国大使館がエルサレムへ移転され祝賀式典が開かれていた(日本時間22時頃)が、すでに決定されていたことだったためか、マーケットの反応はみられなかった。
【2018年5月15日 火曜日 ドル円相場】
高値を維持していたドル円は、朝からジリジリと値を上げていき、9時を過ぎて109.790円まで上昇したあとは、しばらく膠着したが、13時を過ぎると再び上昇し109.922円まで値をあげて、節目の110円にせまるところまで値を上げていった。110円はすでに直近何度かトライしている節目ではあったが、15時を過ぎると、日経平均株価がやや軟調に推移していた後でも、ドル円は値を上げていき110.003円まで上昇していた。その後は、一旦値を下げたドル円だったが高値を維持し、20時を過ぎると再び上昇が強まって、110円を超えると上昇が強まっていった。当日21:30に発表されていたアメリカの小売売上高は予想を下回る結果となっていたが、ドル円は値を下げても109.990円をつけるにとどまり、110円を割り込み下げていくことはなく反発し、同時刻に発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を上回っていたことがあってか、株価が下落する展開となっても米国債金利の上昇に支えられて上昇を続けていった。日本の日が変わった後の3時過ぎには110.451円まで値を上げていたドル円だったが、3時を過ぎて北朝鮮が16日に予定されていた韓国との協議を急遽キャンセルし、米朝首脳会談をキャンセルする可能性を示唆と報道されると、ドル円は調整して値を下げていたが、下値は引き続き底堅く推移していた。米朝首脳会談については、4時を過ぎてからアメリカの国務省報道官から米国側は引き続き準備中とのヘッドラインが出ていた。
【2018年5月16日 水曜日 ドル円相場】
引き続き110円台で推移していたドル円相場は、8:50に発表された日本のGDP速報値が予想を下回っていたが、ジリジリと値をあげていた。10時に110.383円まで値を上げたドル円だったが、その後はジリジリと下値を追う展開が続いていった。16時過ぎには110.080円まで値を下げたドル円だったが、110円は割り込まず、その後22時に再び値を下げて、当日の安値を更新して110.041円まで値をさげたが、やはり110円は割り込まず、反発すると0時過ぎには110.345円まで値を上げていった。日本時間の夜になるとユーロやゴールドが値を下げる中、ドル円はやや方向感がないレンジ相場となっていたが、NY市場がはじまるとクロス円の反発に合わせて上昇していたようだった。1時過ぎには、トランプ大統領が北朝鮮との会談は不透明と発言したこともあってか、ドル円は110.082円まで値を下げる場面があったが、110円は割り込まずに反発し、4時過ぎには中国がアメリカとの貿易協議に合意することに楽観的であることを示したこともあってか、金利の上昇に合わせて5時過ぎには110.371円まで上昇していた。
【2018年5月17日 木曜日 ドル円相場】
110円台前半で小幅な値動きとなっていたドル円は、11時を過ぎて中国がアメリカとの貿易に関税を賦課するとの報道があって110.070円まで値を下げる場面があったが、この内容自体は4月に発表済のことだったようで、下落は一時的にとどまっていた。110円を割り込まずに推移していたドル円は、ジリジリと値を上げていくと、15時を過ぎて上昇が強まって直近の高値を更新して110.5円のレジスタンスラインもブレイクすると上昇を強め、17時過ぎには110.7円台まで値を上げていった。ドル円チャート上では、昨年の11月の安値となっていた110.841円や、週足チャートで引けるトレンドラインが位置していたこともあってか、上値の抵抗は強いようだったが、ドル円の上昇の勢いも強く、当日発表されていたアメリカのフィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想を上回る結果となっていたこともあって、株価の上昇もあり0時過ぎには110.857円まで値を上げていった。高値をつけたあとのドル円は、若干調整をしていたが、引き続き底堅く推移していて110.5円を割り込むことはなかった。深夜3時前には、トランプ大統領が米中協議は成功するか疑問との発言をしていたが、マーケットの大きな反応は見られなかった。
【2018年5月18日 金曜日 ドル円相場】
引き続き米国債利回りの上昇に合わせてジリジリと値を上げ続けるドル円は、日本の朝6時頃に中国がアメリカの貿易赤字2000億ドル削減を提案との報道にやや値を上下する場面がみられたようだったが、値を上げる展開に変わりなく、7時過ぎに昨日高値と同じ値をつけ、9時を過ぎると超えていき、12時過ぎには111円をつけるところまで値を上げていった。111円の節目をつけたドル円は、一旦値を下げはしたものの、17時を過ぎると、高値を更新して111円をブレイクして、20時過ぎには111.081円まで値を上げる場面が見られた。早朝の中国の赤字削減提案報道は、16時ごろ中国側から否定する報道が出ていたが、マーケットの反応は限定的だった。ドル円は米国債利回りが低下に転じだことで値を下げ始め、23時を過ぎるとやや下落幅を強め、1時過ぎには110.610円まで値を下げていた。23時過ぎには、アメリカが北朝鮮に配慮した形なのか、今週予定していた韓国との軍事演習をとりやめるとの報道が出ていた。値を下げた後のドル円は、週末ということもあって値動きが小さくなっていく中、やや反発して110.7円台で終えていた。
【今後の見通し】
ドル円は節目となっていた110円をブレイクし、110円台で週を終えている。週足は引き続き陽線となっているため、次週も上昇する展開が予想される。ただ、104円台の底値から上昇の継続は、すでに8週目となっていて、上昇幅も6.5円を超えているため、ここから上値を追うのは避けたい。ドル円の上昇トレンドであれば8週で10円幅以上の上昇があってもおかしくないが、ドル円は引き続き長期では下落トレンドが続いていて、現在は下降トレンド内の強い反発とみることで、上昇が続いても値幅が狭くなっているとみれる。112円を超えてくると2015年の高値から引くトレンドラインが位置しており、そのライン近くまで上昇が続く可能性もあるが、現在のドル円は反転下落する可能性が高くなっているとみて、上値を追うよりも売り場探しとしておきたい。
【次週の予定】
次週は23(水)のFOMC議事要旨に注目。週末まで行われていた米朝貿易協議の行方やきな臭くなってきている米朝首脳会談の行方にも注意しておきたい。
USD/JPY week O:109.306 H:111.081 L:109.209 C:110.733
USD/JPY予想レンジ 5月21日~5月25日 108.000-112.500
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> 110円を超えてブレイクしたドル円 USD/JPY相場5月14日~5月18日