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中国人民元の通貨危機の可能性

ドル円は節目となっていた115円、116円を割れて現在114円台で取引が進んでいます。ここまでの下落は当局も想定していなかったようで政府関係者からも為替変動、株価の下落についての発言が相次いで出ています。

今回の株価急落、急激な円高の原因はまだはっきりとしていません。一部では日銀のマイナス金利導入による影響だという説もあるようですが、そうではないと思います。株価の下落と円高はマイナス金利導入前の年始から始まっています。日銀のマイナス金利導入は事前の緩和期待とそのサプライズ効果によって一時的にですが1月末にかけて相場を押し上げました。しかし、その効果は一時的な効果としかならず、2月に入ってから相場は再びリスクオフになっています。

ではその理由は何なのかを考えた場合、ここでも取り上げたファンドによる通貨アタックではないかと思います。

今どういう流れで通貨危機に発展しようとしているのかを分かりやすく書いている記事がありました。

中国人民元が世界「通貨危機」を引き起こす(現代ビジネス 安達誠司氏のコラム)

この記事によると通貨危機は元の「変動相場制」への転換の際に起こり得る事態のようです。要約して書くと下のような流れで通貨危機に発展する場合があるようです。

1、米国の金融政策の引き締め転換

2、固定相場採用国(中国)の資金流入が減少

3、投機筋からの通貨アタック

4、外貨準備の枯渇(通貨危機)

5、人民元の変動相場制への移行

上のように書くと通貨危機の原因が投機筋のようで、何だか投機筋が悪者のようですが、問題の本質的な原因は投機筋ではなく通貨制度に生じている矛盾です。投機筋の目的が利益であることは間違いありませんが、その動き自体は制度に存在するその矛盾をつき正すことになるので水が上から下に流れるがごとく極めて自然な流れです。

現時点では1と2は2015年12月にFRBによって利上げが開始されていて、新興国からの資金流出は進んでいるようです。そして3についてはヘッジファンドが人民元空売りを準備中という情報もありました。このまま通貨アタックが進んで中国の外貨準備が枯渇すれば通貨危機へと発展することになります。

ではそのタイミングはいつなのかを考えると、中国の旧正月明けが何ともきな臭い感じがします。こういう時はやはり過去の例をもって今後を予測するしかありません。1997年のアジア通貨危機の時の日足チャートを振り返ってみました。

【1997年のアジア通貨危機(ドル円/日足)】
1997年5月14日アジア通貨危機

【2016年2月10日 ドル円/日足チャート】
2016年2月日足

1997年のアジア通貨危機でヘッジファンドが空売りを仕掛けたのは5月14日のようです。チャートを見るとヘッジの空売りの前にすでにドル円は大幅な円高となっていました。そして2016年2月のチャートを見ると何とも似たような下げ方をしています。

相場には「材料出尽くし」という言葉がありますが、もし今後通貨危機が叫ばれる事態になるとしたら、原因が明るみになった時には相場は終盤となり、ヘッジファンドの利益確定の動きとともに相場は次の展開を探すことになるかもしれません。万が一この後、通貨危機が発生したとしても慌てずにドル円は底値を模索するのが一番よさそうです。

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